今日の1足

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自分たちの時代のテニスのヒーローといえば、なんといってもビョルン・ボルグ、ジミー・コナーズジョン・マッケンロー。中高生の時代は衛星中継で放映されるグランドスラムの試合を見るのが本当に楽しみでしたが、そんなプレーヤーたちより少しあとの世代に憎いほど冷静沈着で機械のように正確なプレーで勝利を積み重ねるテニスプレーヤーが存在していました。それがチェコスロバキアのイワン・レンドル。グランドスラム通算8勝は歴代9位タイ、ATPツアー ツアー制覇94度、シングルス1071勝は歴代2位。さらに世界ランキング1位連続在位記録「157週」は現役当時歴代2位(現在は歴代3位)。世界ランキング通算在位記録「270週」は当時の歴代1位記録を樹立。現在もロジャー・フェデラー(302週)、ピート・サンプラス(286週)に次ぐ歴代3位記録となっています。そんな輝かしい成績を収めたレンドルですが、正直言って前述の三人よりもプレーに派手さがなかったからか、人気は彼らの後塵を拝していました。でも自分は好きな選手で、大学時代に当時のGQのスウォッチの広告を美容院に持っていき、「同じ髪型にしてください!」とオーダーしたほど。MADE IN FRANCEのアディダス レンドル コンプというテニスシューズを買うためにアルバイトしたのも懐かしい思い出です。

 

そんなイワン・レンドルですが、実はアディダス以外のブランドとも契約していました。現役晩年にミズノと契約したことはテニス関係者なら知っていると思いますが、’80年代にイタリアのスペルガ スポーツと契約していた時期があったらしい。最近になって当時のモデルをベースにしたモデルが登場しましたが、自分も「あっ、そういえば!」と記憶の片隅であったくらいで、ホント印象が薄かったんですが、このシューズがなんかクラシックでいい。あと、いい意味で垢抜けてないんです。使ってる革も樹脂をコーティングしたコーテッドレザーで、決して高品質ではないんですが、シンプルなアッパーデザインにスエード素材のヒールパッチを組み合わせたり、スペルガ スポーツのブランドストライプをステッチと通気孔で表現したりしているところが、’80年代のヨーロッパテイストを感じさせてくれるのです。このパッケージには足を包み込むような上質な革は似合わないでしょうね。デニムやチノパンツはもちろん、スウェットパンツのようなスポーティなボトムスにコーディネイトするのもいいですね。もしくはウールパンツとかドレッシーなアイテムに合わすのも面白いと思います。

 

 

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シグネチャーが金文字で刻印されたスエードのヒールパッチが絶妙なアクセントに!

 

 

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 当時のスペルガスポーツのボックスデザインを復刻。スペルガというと2750というキャンバスシューズが有名ですが、テニスやバスケットボールなど、スポーツ専用シューズを製造していた時代もありました。ちなみに高品質なタイヤで知られるピレリの傘下にあった時代も。

 

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 アディダスと契約する前のイワン・レンドル。

 

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 当時はアーガイル模様のポロシャツ、トレフォイルのステンシルが入ったラケットに憧れたものです。ポロシャツは2年くらい前に復刻されてましたね。

 

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1984年のGQに掲載されたスウォッチの広告。「これと同じ髪型にしてください!」と高円寺の美容室に行ったのも懐かしい。